䷿未済

未済は事が成らなかった後を扱った卦です。

卦辞

未濟、亨。小狐、汔濟、濡其尾。无攸利。
未済びせいとおる。小狐、ほとんわたらんとして、そのらす。あるところなし。
未済は進んでいく。小狐が川を渉りきる前に尾を濡らしてうまくいかない。良いところがない。
「小狐」は経験の浅さを表していると読めます。
※「その尾を濡らす」は既済・初九にもあります。

爻辞

初六初爻
濡其尾。吝。
そのらす。りん
その尾を濡らして渉れない。吝。
九二二爻
曳其輪。貞吉。
そのく。ていにしてきち
車輪をひきとどめる。正しくあれば吉。
※「その輪を曳く」は既済・初九にもあります。
六三三爻
未濟。征凶。利涉大川。
いまわたらず。けばきょう大川たいせんわたるにあり。
未だに川を渉らない。進めば凶。機が熟したとき、大川を涉ると良い。
九四四爻
貞吉悔亡。震用伐鬼方。三年有賞于大國。
ていにしてきちほろぶ。うごいてもっ鬼方きほうつ。三年さんねんにして大國たいこくしょうせらる。
正しくあれば吉。悔いもなくなる。震えるような事を用いて鬼方を伐つ。三年して大国から賞を受けるであろう。
※「鬼方を伐つ」既済・九三にもあります。ここでは高宗ではなく、震えるような事を用います。
六五五爻
貞吉。无悔。君子之光。有孚。吉。
ていにしてきちいなし。君子くんしのこれひかりなり。まことあり。きち
正しくあれば吉で悔いはない。君子の光だ。孚がある。吉。
上九上爻
有孚于飲酒。无咎。濡其首、有孚失是。
飲酒いんしゅまことあり。とがなし。そのこうべらせば、まことあるもこれうしなう。
酒を飲むのに孚がある。咎はない。川を涉ろうとすれば、その首を濡らし、あった孚も失うだろう。
※「その首を濡らす」は既済・上六にもあります。

まとめ

事が成らなかった後、震える事をきっかけに次の動きが起こる、といったところでしょうか。既済と合わせて読むと良い卦です。

卦の全体像

上九、酒を飲むに孚。動けば首を濡らす。

六五、君子の光。

九四、震える事から鬼方を伐つ。

六三、時が来るまで渉らない。

九二、車輪を曳く。

初六、その尾を濡らす。

互卦:既済 綜卦:既済 錯卦:既済