䷔噬嗑
噬嗑は噛む。内に入った害に対処することを扱った卦です。
卦辞
噬嗑亨。利用獄。
噬嗑は亨る。獄を用いるに利あり。
噬嗑は進んでいく。刑罰を用いるのも良い。
爻辞
初九

屨校、滅趾。无咎。
校屨きて趾を滅る。咎なし。
足枷をはめて足を損なう。咎はない。
小さな害です。足枷をはめて動けないようにすれば咎がありません。
- 校:
- 枷。文脈から足枷とされます。
六二

噬膚、滅鼻。无咎。
膚噬みて鼻を滅る。咎なし。
皮膚に噬みついて鼻を傷つける。咎はない。
皮膚ですので噛むのは難しくありません。「鼻を滅る」は面目をつぶす、といったところでしょう。
六三

噬臘肉、遇毒。小吝无咎。
臘肉噬みて、毒に遇う。小しく吝だが咎なし。
固い干し肉を噛んで、毒に当たる。少し吝だが咎はない。
噛むのが大変な害です。毒にもあたります。
- 臘肉:
- 固い干し肉/dd>
九四

噬乾胏、得金矢。利艱貞。吉。
乾胏噬みて、金矢を得ん。艱しみて貞にして利あり。吉。
極めて固い骨つきの干し肉に噬みついて、金属の矢を得る。苦しみの中で正しくあれば良い。吉。
さらに噛むのが大変な害です。苦しみの中で正しくあれば、金の矢を得ます。
- 乾胏:
- 骨付き・極めて固い骨つきの干し肉
- 金矢:
- 金属の矢
六五

噬乾肉、得黃金。貞厲无咎。
乾肉噬みて、黃金を得ん。貞にして厲けれども咎なし。
乾いた固い肉に噬みついて、黄金を得る。正しくあれば危ういが咎はない。
それなりに噛むのが大変な害です。臘肉・乾胏ほどでないのは、対処する力を持つからと思われます。
- 乾肉:
- 骨なしの乾いた肉。臘肉よりは柔らかい。
上九

何校、滅耳。凶。
校を何いて、耳を滅る。凶。
首枷をはめて、耳を損なう。凶。
厳しすぎる罰で、聞く耳まで奪ってしまってると読めます。
- 校:
- 文脈から首枷とされます。
まとめ
内に入った害に対し、害の大きさと対処する者の力に分けて六つの対処が書かれていると読めます。
卦の全体像
上九、首枷で耳を損なう。
六五、乾いた固い肉を噛み、黄金を得る。
九四、固い干し肉を噛み、金の矢を得る。
六三、干し肉を噛み、毒にあう。
六二、膚を噬み鼻を傷つける。
初九、足枷で動けなくする。
