䷊泰

泰は上下が通じ合う時を扱った卦。と対とされる卦です。

卦辞

泰小往大來。吉亨。
たいしょうきてだいる。きちにしてとおる。
泰は小人は往き、大人が来る。吉。進んでいく。

爻辞

初九初爻
拔茅茹。以其彙。征吉。
ちがやくにじょたり。たぐいともにす。けばきち
茅を抜けば根がつらなるように仲間と動きを共にしている。進めば吉。
茅の根のように仲間と進むといったところでしょうか。
茅:
つる草。地下でつながっている植物。
九二二爻
包荒。用馮河、不遐遺、朋亡、得尚于中行。
こうぬ。馮河ひょうがもちう。とおきをうしなわず、ともほろぶれば、中行ちゅうこうたっとうをたり。
荒さを包む。無謀さも用いる。遠い者であってもないものとせず、近くの朋であっても失うことを辞さない。そうした態度が中行を尊ぶことを得る。
馮河:
大河を徒歩で歩くこと。無謀さ。
遐き:
遠い者
九三三爻
无平不陂、无往不復。艱貞无咎。勿恤其孚。于食有福。
へいかにしてかたむかずはなく、きてかえらぬはなし。くるしみてていなればとがなし。まことうれうるかれ。しょくにおいてふくあらん。
安定したものが傾かないことがないように、往った小人が戻らないことはない。苦しみながら正しくあれば咎はない。その孚を憂いてはならない。そうすれば食において福がある。
六四四爻
翩翩。不富以其鄰。不戒以孚。
翩翩へんぺんたり。まずしてとなりともにす。いましめずしてまことともにす。
軽やかに動く。富めなくても鄰が共にする。戒められなくても孚を共にする。
小畜・九五では「富みて其の鄰と以にす」ですが、ここでは富めなくても鄰が共に動くです。謙・六五にも同じ言葉があります。
翩翩:
鳥が軽やかに飛ぶ様
六五五爻
帝乙歸妹。以祉。元吉。
帝乙ていいついもうととつがしむ。さいわいをともにす。おおいにきち
帝乙が妹を嫁がせる。今ある幸いを共にする。大いに吉。
同じ表現が歸妹・六五にもあります。
帝乙:
殷の王。下臣に妹を嫁がせた。
祉:
神のとどまるところ。今ある幸いとしました。
上六上爻
城、復于隍。勿用師。自邑告命。貞吝。
城、ほりかえる。もちうるかれ。ゆうよりめいぐ。ていなれどりん
城が隍に復る。軍隊を用いてはならない。邑より命を告げる。正しくても吝。
九二のような行動はもう取れない時期と見て良いでしょう。軍事よりも自領に命を告げて良く治めよ、とします。
隍:
城の周りを囲う堀
邑:
村や国、自領。

まとめ

内卦は進み、外卦は分かち合う。上下が通じ合っています。ただ、九三や上六に泰の時期が続かないことを警告します。

卦の全体像

上六、城が隍に復る。攻めず、内を治める。

六五、帝乙が妹を嫁がせる。

六四、軽やかに隣と共に動く。

九三、良い時は続かない。苦しみながら正しくある。

九二、無謀に進む。人は遠い近いにとらわれない

初九、茅のように仲間とともに進む。

互卦:帰妹  綜卦:  錯卦:

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