䷯井
井は井戸。水などの資源の扱いを示す卦です。
卦辞
井。改邑不改井。无喪无得。往來井井。汔至、亦未繘井、羸其瓶、凶。
井は邑改むも井改まず。喪うなく得るなし。往来井井たり。汔ど至らんとするも、また未だ井に繘せず、其の瓶を羸れば、凶。
井は邑は変わっても井戸は変わらない。喪うことも得ることもない。往来する人の皆が井戸を使う。ほとんど水に届いているのに、縄の長さが足りなかったり、瓶が壊れていれば凶。
- 繘:
- つるべの縄
- 瓶:
- 水を汲む部
爻辞
初六

井泥不食。舊井无禽。
井泥して食われず。舊井に禽なし。
井戸が泥で飲めたものではない。古い井戸には獣も寄りつかない。
- 舊井:
- 古い井戸
九二

井谷射鮒。瓮敝漏。
井谷鮒に射ぐ。甕敝れて漏る。
井戸水が中の鮒にだけ注がれている。甕が破れていて、水を汲めない。
- 甕:
- 水を汲む部。瓶と同じ。
九三

井渫不食。為我心惻。可用汲。王明、並受其福。
井渫えども食われず。我が心惻みを爲す。用て汲むに可なり。王明らかなれば、並びに其の福を受く。
井戸から水を汲めるが飲まれていない。心が痛む。しかし汲むことができる。王に明らになればその福を受ける。
六四

井甃。无咎。
井甃す。咎なし。
井戸に瓦を敷く。咎なし。
九五

井冽、寒泉食。
井洌くして、寒泉食わる。
井戸が清らか。冷たい水が飲まれる。
上六

井收勿幕。有孚元吉。
井收りて幕う勿し。孚ありて元いに吉。
井戸は誰でも汲み取れて覆いもない。孚があり大いに吉。
まとめ
爻が進むにつれ井戸が整えられています。最後には誰でも使えるようにすることを易は良しとします。
卦の全体像
上六、誰でも使える井戸。
九五、清らかな水が飲まれる。
六四、井戸に瓦を敷く。
九三、水はあるが飲まれない。
九二、水はあるが汲めない。
初六、井戸が泥で飲めない。獣もいない。
