䷬萃
萃はあつまることを扱った卦です。
卦辞
萃亨。王假有廟。利見大人。亨。利貞。用大牲吉。利有攸往。
萃は亨る。王、廟を有つに假る。大人見るに利あり。亨る。貞に利あり。大牲用いるに吉。往くところがあるに利あり。
萃は進んでいく。王が宗廟を守る役を担う。大人に会うのに良い。進んでいく。正しくあれば良い。大牲を用いると吉。行きたいところがあると良い。
「王廟を有つに假る」は渙・卦辞にもあります。
- 廟:
- 廟は祖先を祀る場であり、人が集まり思いを一つにする場とされていたと思われます。
- 大牲:
- 牛や羊などの生贄。
爻辞
初六

有孚不終。乃亂乃萃。若號一握為笑。勿恤。往无咎。
孚あるも終えず。乃ち亂れ乃ち萃まる。若し號べば一握して笑いと為さん。恤うる勿かれ。往けば咎なし。
孚が有っても成果にならない。乱れたり集まったりする。もし叫べばたちまち笑いとなる。憂うことはない。行けば咎はない。
集まる位にいない内卦で集まろうとしていると思われます。近くで集まらず、行くことで咎を免れる、とといったところでしょうか。
六二

引吉、无咎。孚乃利用禴。
引きて吉にして咎なし。孚にして乃ち禴用いるに利あり。
身を引けば吉であり咎もない。孚となれば禴をすると良い。
内卦の集まりから身を引く、と読めます。
升・九二にも似た表現があります。
- 禴:
- 質素な祭。
六三

萃如、嗟如。无攸利。往无咎。小吝。
萃如たり、嗟如たり。利あるところなし。往けば咎なし。小しく吝。
集まれば嗟くことになる。良いところはない。行けば咎はない。少し吝。
- 嗟如:
- 嘆く
九四

大吉无咎。
大いに吉にして咎なし。
大いに吉で咎もない。
九五のもとに集まることが大いに吉と思われます。
九五

萃有位。无咎。匪孚。元永貞、悔亡。
萃むる位あり。咎无し。孚匪ざるも、元いに永く貞なれば悔い亡ぶ。
集まる地位にある。咎はない。孚がなかったとしても、大いに永く正しくあれば、悔がなくなる。
「孚匪ざる」は、自分の想定と人の集まりにズレがあると読めます。
- 階:
- 階段
上六

齎咨、涕洟。无咎。
齎咨、涕洟す。咎なし。
嘆き、涙を流す。咎はない。
おそらく誰も集まらない状況と思われます。
- 齎咨:
- 嘆く
- 涕洟:
- 涙を流す
まとめ
気になるのは「大牲」です。卦辞にはありますが爻辞には出てきません。とはいえ、大きな祭りを行う可能性があるのは九五でしょう。九五が孚がない中で大いに永く正しくある。その先に「大牲」を行う機会が来るのかもしれません。
卦の全体像
上六、嘆き、涙を流す。
九五、人が集まる地位にある。
九四、大いに吉。
六三、集まれば嗟く。行けば咎はない。
六二、身を引く。孚となれば禴をする。
初六、乱れたり集まったり。行けば咎はない。
