兌はよろこぶことを扱った卦です。

卦辞

兌亨。利貞。
とおる。ていにしてあり。
兌は進んでいく。正しくあれば良い。

爻辞

初九初爻
和兌。吉。
してよろこぶ。きち
人と和してよろこぶ。吉。
九二二爻
孚兌。吉悔亡。
まことにしてよろこぶ。きちにしてほろぶ。
孚からよろこぶ。吉であり悔もなくなる。
六三三爻
來兌。凶。
きたりてよろこぶ。きょう
やって来てよろこぼうとする。凶。
初九・九二のような自然なよろこびから外れて、積極的によろこびを得ようとしている、といったところでしょう。
九四四爻
商兌。未寧、介疾有喜。
はかりてよろこぶ。いまやすらかざるも、かたにくめばよろこびあり。
はかり考えてよろこぶ。まだ寧らかでなくとも、かたく憎めば喜びがある。
外卦はよろこびと同時に生じる危うさ気のゆるみ・慢心・際限なく求めることなどでしょうかにどう向き合うかを扱っているように思われます。
安らかではない中でもかたく憎む。その様子が「商りて兌ぶ」ではないでしょうか。
九五五爻
孚于剝。有厲。
はくまことあり。あやうきことあり。
剥ぐことに孚がある。危ういことがある。
剥ぐのは「よろこびの危うさ」ではないでしょうか。
上六上爻
引兌。
きてよろこぶ。
引いてよろこぶ。
「よろこびの危うさ」から身を引いてよろこぶ、といったところでしょうか。
引:
萃・六二にもあり。同じ意と見て、どちらも「身を引く」意としております。

まとめ

内卦はよろこびの在り方、外卦はよろこびの危うさへの態度と読めます。

卦の全体像

上六、引いてよろこぶ。

九五、剥ぐことに孚がある。危うい。

九四、はかり考えてよろこぶ。

六三、やって来てよろこぼうとする。

九二、孚からよろこぶ。

初九、人と和してよろこぶ。

互卦:家人綜卦:錯卦: